東北大学大学院医学系研究科の鈴木康弘 講師の研究グループは、同研究科ナノ医科学寄附講座の権田幸祐講師ら、東京大学大学院理学系研究科の樋口秀男 教授らと共同で、エイズウイルスが発現するTAT(Trans-activator of transcription)タンパク質の細胞膜上での動態を7ナノメートル(ナノメートル:ミリメートルの百万分の一)で直接可視化・解析する方法を世界で初めて開発しました。この方法により、TATタンパク質が細胞表面の膜貫通タンパクに結合し、その後、細胞に侵入する様子をTATタンパク質1分子ごとに観察し、その細胞侵入機序の解明に成功しました。TATタンパク質の動態を1分子レベルで直接観察できるようになったことで、今後、その侵入機序の解析をもとにしたエイズの進行抑制法開発が期待されると同時に、TATタンパク質の持つ侵入特性を利用して開発中の細胞へのタンパク質導入法の開発・改良が飛躍的に改善され、再生医学やがん治療法の開発等への応用が期待されます。